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院長ブログ
2016.3.16
裏側での矯正は発音するのが難しくなるって本当?

メープル矯正歯科の山口です。

今日は問い合わせの多い見えにくい裏側での矯正(舌側矯正、リンガル矯正)について書いていきたいと思います。

日本橋、銀座という土地柄か、矯正治療中も見えにくい矯正ということで、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置や裏側での矯正で治療したいという患者さんが増えてきています。そんな中、発音について懸念される方も多くいらっしゃいます。成人の方の矯正治療を受ける目的の一つとして、接客や営業など、人と接することが多いため、日々のお仕事に支障なく歯並びを治したいということからくる懸念点です。

裏側での矯正による矯正治療は、発音に関しては昔と比べてはるかに改善されてきているのが実際です。厚みも1.5㎜ほどのものから、メープル矯正歯科で採用しているインコグニート(カスタムメイドの舌側装置)のように患者さん一人一人に対してオーダーメイドでブラケット(矯正材料)のベースを作成し、できる限り歯面に近づけて装着するものが出てきました。一昔前までは矯正材料メーカーの技術も今ほどはなく、ごつごつしたブラケットしかありませんでした。その頃は確かに発音がうまくできず、裏側での矯正は発音が難しいというイメージが定着しました。

かといって全く発音の問題がないかというと、個人差はありますがゼロではないと思います。口腔内は良くできていて、髪の毛一本ですらしっかりと違和感として認識できるようになっています。そのため、ブラケット装着時には確実にこれまでなかったものが口腔内につきますので、慣れるまでには少しの時間が必要です。ただこれは表側に関しても同じで、裏側の矯正装置を付けたからということに限りません。

実際は多くの患者さんは上に書いたように装置の改善もされてきているため、1週間程度で発音に関しては慣れるという方が一番多いのではないでしょうか。

特に成人の方の仕事をしながらの歯列矯正に関しては、日々のお仕事に密接に関係してくるため、発音に関して100%大丈夫ということは言い切れませんが、ほとんどの方が実際に装着してみるとイメージしていたほどの違和感はないということをおっしゃっています。またどうしてもその違和感が嫌だという場合は、症例を選びます(重度の上顎前突や下顎前突などの不正咬合は難しい場合があります)がマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)も選択肢として考えられます。ちなみに食事に関しても初めのうちは慣れが必要ですが、こちらも想像以上に早い段階でみなさん慣れているようです。

実際に矯正治療を考えるとこのように心配ごとなどが湧いてくると思います。メープル矯正歯科ではそういった様々な心配ごとを患者さんとしっかりと話し合い、治療方針を決めていければと思っております。