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院長ブログ
2019.12.1
噛み癖の危険性

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

以前舌癖などの習慣が歯並びに影響することについて書きましたが、今回は、噛み癖に注目してお話していきたいと思います。

「噛み癖」と聞いても、なかなかピンと来ない方が多いのではないかと思います。自分には特に変な噛み癖が無いと思っていても、歯科医から見ると不自然なところがあったりと気が付きにくい点も多いので、まず一般的なチェック項目でご自身で確認してみてください。

□ 柔らかいものを好んで食べている
□ 左右どちらかの歯のみで噛んでいることが多い
□ 欠損歯(抜歯した後や元々歯が生えていないところ)のスペースが開いたままになっている
□ 麺類を食べるときに前歯ではなく奥歯で噛み切っている
□ 不正咬合(叢生、上顎前突、下顎前突、開口など)がある

いかがでしたでしょうか?ご自身のことは無意識なことが多いので、だれかとチェックし合ってみたりするのも見分けやすい方法かと思います。

ではなぜ噛み癖が悪影響を及ぼすかについてみていきます。

ご存知の通り、歯にはそれぞれの役割があります。前歯は食べ物を噛み切る役割、犬歯は食べ物を引きちぎる役割、臼歯は食べ物をすり潰す役割といったようにそれぞれの歯が機能して初めて正常な咀嚼が出来るのです。

実は、噛み癖があるとそれぞれの歯のもつ本来の役割を果たすことが出来なくなってしまいます。本来の歯の役割が機能しないと咀嚼の動作が正しく行われず、顎関節の関節円板にダメージを与えてしまうことがあります。片方の関節円板にダメージがあると、そちら側をかばってさらに症状が悪化したり、顎の位置がズレてしまうこともあります。そうなってしまうと、筋肉の緊張から頭痛や肩こりに発展することもあります。

この様に書いてしまうとすごく心配される方も居られるかもしれませんが、噛み癖がいきなり現れてすぐに影響が出てくるという事はあまり考えられません。小さな噛み癖を長年続けることによって徐々に影響が出てくるため、噛み癖の早期発見がこうした悪影響を防ぐためには大切なことです。

なかなか一人でチェックすることは難しい部分もありますので、お子さんや家族の方と一度噛み合わせについて話し合ってみるのもいいのではないでしょうか。また、すでに症状が出ているという方は、早めに治療することによって改善できる可能性が高くなることが多いです。症状が出ている状態で自然と噛み合わせが良くなるという事は考えにくいため、気になることがある場合は早めの受診をお勧めいたします。